イジュの花が満開となり、梅雨本番ですが、なかなか雨が降りません。
今年も空梅雨になるのでしょうか?
今回のテーマは、石垣島の移住傾向についてです。
近年、石垣島には、豊かな自然や、ゆるやかな時間の流れなどに魅せられ、本土からの移住者が増加しているのはご存知だと思います。明確な目的を持って移住してくる者、旅行の延長で住み着いた者、移住の動機は千差万別です。
ところが、2007年の統計によると、この移住傾向に著しい変化が見られると言います。そこで、石垣島へ移住して2年、改めて石垣島の移住について、考えてみました。
まず、石垣島の魅力についてですが、なんといっても都会にはない豊かな自然をあげることに異論を挟む人はいないと思います。移住者が増えた、車が増えたといっても豊かな大自然はまだまだ健在です。
殺伐としたコンクリートの風景の中で生活してきた者にとって、緑に囲まれた空間は、とっても新鮮で、安らぎを感じます。
また、ゆったりと流れる島の生活時間も、時間に追われる生活を余儀なくさせられた身にとっては、優雅に感じます。
しかし、石垣島に移住して、春夏秋冬を過ごすと、物足りなく感じるのが一般的のようです。
小さな島ですので、どこに行っても、同じ風景。美しい風景も毎日見ていると新鮮さを感じなくなります。人間って贅沢ですよね。特に、若い方は、刺激の少ない生活に飽きてしまう人も少なくありません。
それと、高温多湿の石垣島。例えが相応しくないかもしれませんが、これから夏の季節、ランニングは、低温サウナでの状況となり、苦しいの一言。高温多湿は、やる気を阻害させます。
八重山毎日新聞によると
「移住者の増加傾向が顕著となっていた石垣島の人口動態で、2007年の1年間に転入者から転出者を差し引いた社会増加は58人と前年の467人から激減していることが、石垣市の07年版統計いしがきの資料でわかった。県外からの沖縄移住をサポートする沖縄移住支援センターによると、石垣島への移住の問い合わせは2年前には月に約70件あったが、現在は10件程度にまで減った。担当者は「2年前は異常だったが、今は完全に落ちついた」と話すなど、ここ数年続いた石垣島への移住ブームは沈静化しているものとみられる。
市人口の社会動態は02年から転出よりも転入が多い状況が続き、03年からは順に110人、355人、348人、467人と大幅に増え続けてきたが、07年は転入者3192人(前年3486人)に対し転出者3134人(同3019人)で差し引き58人にとどまった。この傾向はセンターへの問い合わせ件数にも当てはまり、昨年春ごろから問い合わせが減ってきたという。
移住ブームによる土地取引や住宅建築などが活発化したのを受け、市は07年2月1日からホームページ(HP)上で「石垣島で土地売買、住宅等建築を計画されている皆様へ(ご注意)」と題する異例のメッセージを内外に発信している。
同年6月には風景計画や風景づくり条例の施行で地域独自の景観上のルールが確立された。市企画調整室では、こうした取り組みもブームの落ち着きに影響したのではないかとみている。
(後略)」
知り合いの不動産会社に聞くと、「問い合わせは、最盛期の半分程度に減少した。移住ブームは沈静化したと言っていいでしょう。ブームが去ったことは、いいことですよ。しかし、明確な目的を持って石垣島へ移住する人は、相変わらず多く、ブームは沈静化したが、移住する人の意識が変わってきたとみるべきでしょう」と話しています。
実際、石垣島をドライブしてみると道路沿いに新たに住宅建設が進み、移住ブームが沈静したとはとても思えません。
建築関係は、建築確認の書類作成に多大の手間がかかることもあり、かなりの不況だそうです。私の場合は、建築ラッシュで、工期が半年以上かかりましたが、家を建築するには今がチャンスです。
石垣島に住宅を建設中の移住予定者の方に聞くと、石垣島スローライフの具体的なイメージを持っていらっしゃって、石垣島での第二の人生を楽しんでいくだろうと推測されます。
ブームに踊らされ、石垣島に住んではみたものの、こんなはずではなかったと後悔する人もいると聞きますが、地元にある程度溶け込み、明確な目標を持って自然と共生すれば、石垣島に限らず、都会では得られない豊かな人生が待っているように思えます。